https://www.youtube.com/watch?v=-ZE9YTsbaBA
ハースストーンのゲームデザイナーがこんな動画を上げていたのを見て、最近思う所も色々あったので今日はこんな話題。大体言いたいことは言われていたりするんだけども。
まず大前提
全ての情報は、適切なタイミングで明かされる必要がある。
我々が作っているのは娯楽で、娯楽の価値はいかに人を楽しませたかで決まる。初めてそれに触れた人をどれだけ「良い意味で驚かせられるか」は、極めて重要な要素だ。
もし、ゲームの全ての情報、あらすじやラスボス、最強の必殺技までを発売前に開示してしまえば、例えそのゲームが体験に重きを置くアクションゲームだったとしても、プレイヤーが感じるカタルシスはほぼ皆無になるだろう。
だから、本当は何もかも隠しておきたいのだが、そうも行かない。存在しない情報に興味を惹かれる人はいないからだ。このゲームが面白そうだ、これをプレイしたい、グラフィックが綺麗、そういう話題を引き出して、盛り上げなければ、数多のゲーム・プールの中で自分のゲームをわざわざ選んでくれる人は皆無だろう*1。
情報を出して広告するという行為は、ゲームそのものの面白さを少しだけ削り、それを大衆の興味に変換する、捨て身の作戦である。だから、それはもっとも効果的な方法とタイミングで行われるべきであり、ゲームデザイナーは(個人開発なら特に)常にそれに気を配らなければならないのである。
*1:そう、偶然話題になった「良い物」より、話題にもならず消えて行った「良い物」のほうがずっと多いのだ。