チュートリアル

チュートリアル。ゲームのやり方をプレイヤーに教えるために必要不可欠なゲームの導入部分である。
そしてそれは多くの場合製作者にとって苦痛であり、またプレイヤーにとっても苦痛である。なんだかおかしいぞ。
以前同人ソフト制作者たちがチュートリアルに関して呟いたのを纏めたtogetterなんてものもあるので参照されたし。
http://togetter.com/li/93334
さて、チュートリアルとは果たしてどう作るべきなのか。

マニュアル

ゲームのやり方を説明する手段として最も単純なのがこのマニュアルである。操作方法はどうだとかゲーム概要だとかストーリーだとか目的だとか全てが書いてある。
ここを読めば、プレイヤーの最序盤で抱くであろう全ての疑問は解決するのだ。
だが彼らはこれを読まない。
読む時といえばゲーム進行に行き詰った時くらいだが、多くの場合そういう事は書いてない。つまり、プレス費用に+数万かけて頑張って作ったブックレットは彼らにとってCDの緩衝材か特典ポスターカード程度の価値しかないのだ。なんとも悲しい。あ、ちなみにオンラインマニュアルという形式もある。

Read Me

マニュアルよりいくらか軽い感じになったものがRead Meだ。簡単なゲーム内容や操作説明、そしてクレジットなんかが書いてあるシンプルなテキストである。
Read Meは多くの場合Read Me.txtとしてexeファイルと同じ所にある。たまにRead Me First.txtなんて自己主張の激しいヤツも居る。そのため幾分か目に付きやすい位置にあるだろう。
が、読まれない。

チュートリアル

分かった。キミがテキストを読まないことは分かった。ではゲームの中に楽しい導入を盛り込んで否が応でも操作説明を受けてもらおう、と製作者が最大限の譲歩をして生まれたのがこのチュートリアルだ。
実際のゲームをやりながら、チュートリアルキャラクターかなんかが「こんなときはジャンプボタンを押すんだよ」と教えてくれる。親切極まりない。そしてこのチュートリアルを終えれば、ゲームのプレイ方法がしっかり分かるという寸法だ。
飛ばされるけどね。
じゃあどうしろっていうんだ。と頭を抱える所がゲーム製作のスタートである。

では、どうするか

知らん。
そこに確かな方法論があれば誰も苦労しない。でも無い。無いから各社から出るゲームはこれほどまでにチュートリアル形式がバラバラであるものは分かりやすかったりあるものは分かりにくかったりするわけである。
とはいえ、幾つか上手くいってる手法や上手くいってない手法が存在したりもするので紹介する。

ステージを選ぶときに、チュートリアルステージなんかがあったり、メニュー画面でチュートリアルなんて項目があっても、まず選ばれないことを覚悟した方が良い。チュートリアルステージなんてものは大抵平坦で敵も少ししか出ず、面白くもなんともない。そして選択の余地がある=やらなくても良いなんて勝手に思ってすっ飛ばしてしまう。

  • 押し付ける

最もシンプルかつ有効な方法がこれである。ゲーム開始から暫くは強制的にヒントが出る。新しいアクションごとにイベントが出て、これはこういうことだ、と教える。プレイヤーはそれを煩わしく思うが、さすがにお金を出して買ったものをチュートリアルの煩わしさ如きで放り出すわけにもいかないので、素直に受け入れてくれる。
が、欠点はそのほとんどを忘れてしまうことだ。無理矢理やらされているのだから当然である。Aボタンでスキップ……なんて表示されているもんなら容赦なく彼らはAボタンを連打するだろう。
あと、作るのが非常に面倒である。ユーザに分かりやすく、煩わしくないチュートリアルを作ろうと努力するほど、非常に面倒である。テキストメッセージをぱっと表示するだけなら簡単だが、分かりにくい。実際にそのモーションを再生させてみたり、そのモーションを使って越えるギミックを用意したり、までいくと非常に面倒くさくなってくる。

  • ヒントブロック

ヨッシーアイランドなんかにあるヒントブロック。叩くとヒントが出て、叩かなければ何も起きない。これは良い。分かるなら叩かなくても良いのだ。良く分からないまま穴に落ちるなら叩けばよい。しかも何度でも聞ける。
ただし、チュートリアルステージ同様に選択できるチュートリアルではあるので、多くの場合すっ飛ばされることを覚悟しなければいけない。更に作成の手間自体は押し付けるチュートリアルを作るのと何ら変わらない。加えて、たまーに敵を倒そうとしたらヒントブロックを叩いてしまってうざい、という状況もありえるのでステージの作り方をよく考える必要もある。めんどくさい。

チュートリアルなんて必要がないくらいに、ゲームのルールを単純化する。これも立派な解決方法である。というか最もスマートであると言っても良い。精々使うキーを小さくヒント表示するだけでよいのだ。
キーのヒント表示はチュートリアル云々に関わらず有効である場合が多い。例えばドアの前に立ったら△ボタンが画面中央に現れる。するとプレイヤーは△ボタンでドアが開くということを覚える。「△ボタンでドアを開くよ!」と得体の知れない妖精が叫ぶ必要も無い。
ただしキーヒントもやりすぎはうざったいので注意。特にキーヒントは多くの場合ゲームの開始から完結までずっと表示されるものなので、操作がしっかり分かってしまったらただの視認性を低くする障害物でしかない。オプションでオンオフを切り替えられるというのも手だが。

まとめ

つまり絶対全てのプレイヤーに有効で、これをやれば大丈夫!などという方法論は無いに等しい。地道に考えるのみである。一つだけ言えることがあるとすれば、丁寧なチュートリアルは莫大な労力がかかるということか。
押し付けるチュートリアルに関しては押し付け方がまた色々あったりするので、今度別の日に追筆すると思う。